私たちのプロジェクトページにご訪問いただきありがとうございます。
このたび私たちは、「ドロボー幼稚園」という魔法の粘土育成キットの開発に成功しました。
そして「魔法の粘土の癒しをたくさんの人に届けたい」というミッションを叶えるためにクラウドファンディングを開始しました。
当研究プロジェクト「ドロボー幼稚園」に参加していただける最初のメンバーを募集いたします。
どうぞ説明だけでもご覧いただきたく存じます。
もし気に入らない場合も、是非とも興味のありそうなお友達にお伝えいただけますと幸いです。
それでは、あなたとの運命的な出会いに感謝の気持ちを込めて、なんとも不思議な「ドロボーたちのヒミツ」についてお教えいたします。
“2010年、E.クレーマン博士によってギリシャ南西部にあるイクライナという村から大きな粘土石板が発見された。
博士がすぐに研究室に持ち帰り年代測定を行うと、紀元前1400〜1300年代ごろに作成されたものだと分かる。粘土板には古代文字が記されており、欠けている部分はあったが、解読には十分なだけの文量があった。
翌2011年、博士は一編の論文を提出したが、学会はこれを虚偽の報告として拒絶。博士は何度も証拠提出と再審査申請を繰り返したが受け入れられず、その年の冬、博士は石板とともに謎の失踪を遂げる。論文の題は『愛を求める土のこども』であったとされる。”
出典:周防社都市伝説集『世界の失われた論文5編』
私たちがクレーマン博士の論文と出会ったのは日本の東京都千代田区にある古書店です。
論文を初めに手にしたのは、考古学界で100年に一人の天才と名高い苑麻(そのま)博士でした。どういった経緯でその店に流れ着いたのかは分かりませんが、考古学関連の論文抄録を収める棚の一番奥に、その論文が挟まっていました。
表紙だけがヤニで黄ばみ、背筋の伸びたその論文の中身を要約するとこうでした。
苑麻博士と私たちは、博士の論文が真実であるということを確信しました。そこに一切の根拠はありませんでしたが、何か運命的なものと言いますか、電撃が走ったのです。
苑麻博士を筆頭に、急ピッチで調査遠征チームの編成が行われました。
そして2015年、資金・物資の両面で遠征準備を整えた私たちラボ研究員総勢7名は、ギリシャへ向かいます。
目的はもちろん、クレーマン博士が発見したという「魔法の粘土」の入手でした。
2015年7月7日、イクライナに到着した私たちは、現地住民の方々へ聞き込み調査を開始しました。
聞き込みを続けると、オリーブ農家を営む女性から伝承のような物語を伺うことができました。その内容は幻想的な詩をベースとした童話のようでしたが、魔法の粘土についての言及があり、その大部分が論文と一致しました。さらに伝承の系譜や土地の歴史について調査を進めると、イクライナのオリーブ畑一帯がかつて古代遺跡であったことが判明しました。
8月1日、現地住民の方の許可を得て、オリーブ畑の探掘作業を開始。
探掘作業は約3ヶ月に及び、石版や祭具など、遺跡関連の品は出てくるものの、どれも魔法の粘土とは直接関係のないものばかりでした。
そして10月31日。
ついにオリーブ畑の一角から博士の論文に記載されているものと似た石版を発見。
私たちは抑えきれない期待を胸に、クレーマン論文に従い、石版に水を加えました。
すると、水に濡れた石板の一部がほのかに輝きながら柔らかい粘土へ変化していき、そこに苑麻博士の指先が触れると人型に変化しました。
私たちはこの粘土石板が魔法の粘土Elfin Clayであることを確信しました。
そして、これはとても意外なことでしたが、やっとの思いで発見したElfin Clayが私たちを最も魅了したのは、研究対象としての学術的情報量よりも、その姿の何ともいえない愛おしさでした。
こうして私たちは魔法の粘土Elfin Clayを入手することに成功したのです。
2021年現在、私たちは以来6年の歳月をかけて魔法の粘土研究を行ってきました。
研究成果を公開するとともに、今回支援者の皆さんにお届けする「ドロボー幼稚園」の内容を下記、説明させていただきます。
<和名ドロボー>
論文に書いてあった通り彼らは、人間の持ち物にとても強い興味を持ち、自分の縄張りへ持ち帰ろうとする習性がありました。クレーマン博士によってElfin Clay(いたずら粘土)と名付けられた彼らのことを、私たちは愛着を込めて「ドロボー」と呼ぶことにしました。和名登録手続きを現在進行中です。
<魔法の質問>
粘土は心を込めることで人型を取り、私たちがドロボーと呼ぶ姿になります。
しかし、苑麻博士のように触れるだけで変化することは稀です。
誰もがドロボーを生成できるよう効率的に心を込める方法を研究した結果発見したのが「魔法の質問」です。
この質問に答えるだけで心のこもったドロボーを作ることができます。
<ドロボー同士のコミュニケーション>
これまでの研究により、ドロボーは好奇心旺盛でわがままな一方、一定の社会性を持つことが分かっています。
ドロボー同士が出会うとケンカをしたり、協力したりと気分屋です。
短気なため、気に入らないことがあると泣いたり怒ったりします
泣いているドロボーを慰める姿や、怒っているドロボーをなだめる姿も確認されています。また、個体ごとに親密度が存在するようです。
ドロボーはお互いの顔と名前を覚えることが分かっています。脳を持たないのに不思議です。
このような生態はドロボーが同じ空間にちょうど6体いるとき顕著に現れます。
なぜ6体なのか、今後の研究報告をお待ちください。
「ドロボー幼稚園」ではドロボー同士が交流する際、同空間に存在するドロボーが6体ピッタリになるようなシステムを導入し、最適な交流環境の構築に成功しています。
<収拾生態の観察環境構築>
ドロボーの行動体系の一つに、人間の所有物を盗むということが挙げられます。
これは私たちが彼らをドロボーと呼ぶようになった理由でもあり、最も特徴的な生態です。
ドングリやセミの抜け殻など、ガラクタにしか見えないようなものを大切そうにすることもわかっています。ドロボー同士仲良くなると大切なものを交換することもあるようです。
すこしシャイな面もあります。顔を隠した状態でのみアイテムの運搬を行います。実験により、半分程度の遮蔽でも運搬することもわかっています。まるで覆面を被る強盗のような、とてもユニークな習性です。
カラフルな環境を好むようです。試しに幼稚園のような環境を与えてみたところ好反応を示しました。
「ドロボー幼稚園」では、ドロボーの好むアイテムと顔を隠す被り物・ステージをパッケージし、皆様にお届けいたします。
<「癒し」の効果>
私たちはこのドロボーの生態の研究をする中で、ドロボーが私たちにある効果をもたらすことを発見しました。
自分でも気が付かないうちに笑顔になっていたり、ホッとした気持ちになっていたり。これはなんだろう、と疑問に思うことに時間がかかるほど、それは自然なものでした。しかし次第に「この現象にはなにか理由があるはず」と気がついたため、きちんと考えてみたのです。自然な笑顔やホッとした気持ちを呼び起こすもの。それは、「癒し」です。ドロボーは、私たちに癒しの効果を与えてくれるのです。
そして、私たちはこの効果こそが現代の疲れた大人に必要だと感じました。
現代の大人は皆疲れています。時間に追われ、騒々しさに揉まれ、毎日へとへとです。そんな疲れた現代の大人の心は、常に癒しを求めています。ドロボーは、そんな疲れ切ったへとへとな心を優しく勇気づけ、穏やかな気持ちにさせてくれます。
私たちは「癒し」の効果に気が付いてから、この研究プロジェクト「ドロボー幼稚園」が非常に意義深いことだと感じています。
しかし、ドロボー研究は未解明の領域を多く残しています。
私たちはこれからも継続してドロボーの生態を研究し、常に新しい知識と技術を探求します。
研究の成果を世の中へ還元し、ドロボーによる癒しをなるべく多くの人に提供することが私たちのミッションです。
そしてその研究費用を集めるためには、まずひとりでも多くの人に「ドロボー幼稚園」を知っていただくことが必要です。
気が向いたらでかまいません。
あなたもこのヒミツをお友達に共有してみていただけませんか。